「ウチのシステムはなぜ使えない」という本
ユーザ向けにIT業界の仕組みとSEとの付き合い方を書いた書籍。
ウチのシステムはなぜ使えない SEとユーザの失敗学 (光文社新書)
- 作者: 岡嶋裕史
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 新書
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SEとしては突っ込むところが多いです。
例)コミュニケーションの必要性
工程管理表くらいは見せてもらおう。(中略)。それも難しければ、SEの肌の色つやや目の澄み具合だけでも見ておこう。健全な肉体に健全な精神は宿る。いや、健全な肉体だからといって、必ずしも健全な精神が宿っていないこともあるが、少なくとも必要条件ではある。
まあ、堅苦しく考えずに、IT業界を独自の視点で面白く描いた本と知っていれば楽に読めると思います。
以下、メモ
- エンタープライズアーキテクチャ(EA)
- 巨大な組織の業務手順や情報システムの標準化と最適化を進め、効率よい組織の運営を図るための方法論・設計思想・基本理念
- ザックマンフレームワーク
- ディスカッション手法
- ブレーンストーミング(ブレスト):少人数で自由に発言し多様な意見を得る方法。お互いの意見を否定せずに発言を続ける。質より量。
- KJ法:データやアイデアをまとめる手法。問題やアイデアをカードに書き出し、それらを統合し、新しい発想を生み出す。ブレストの後段階。
- バズセッション:6人前後のグループを幾つか作り、テーマについて意見を述べ合う。ブレストと異なりリーダと記録係を決め、一定の結論を出す。それらを全体に発表し、まとめる。
- 学生が覚えること
- 学士:問題解決の方法
- 修士:問題解決の方法を作り出すこと
- 博士:問題を見つけること
- 見積もり方法
- ファンクションポイント法:機能に着目して見積もりを行う方法。機能を、易しい/普通/難しいの3段階に分類し、レコード数/項目数などから複雑さを6段階で評価し、係数として与える
- COCOMO法:LOC法(Lines Of Code:コードの行数)から派生。コード行数に、エンジニアの能力や要求の信頼性といった補正係数を掛け合わせて工数や期間を算出する
- とはいっても、上の2つはあまり普及していない。イメージしやすい人月が利用されやすい。見積もり手法の改善は大事。